今日は、Cheer Up!/Cheer Up!みやぎインタビューにご登場下さった打楽器奏者、會田瑞樹さんの仙台でのリサイタルに伺いました。
ライブレポートというほどではないけど、感想を書きます。


場所はエルパーク仙台。仙台三越(以前の141)の6階にあるスタジオは、以前會田さんがよく練習していた場所とのこと。その思い出の場所で、演劇を見る時のような段が組まれた椅子に座ると、ヴィブラフォンとマリンバがセットされている。どんなリサイタルなのかドキドキしていると、開演の時間に。

會田さんと一緒にリサイタルの進行をするのは作曲家の白藤淳一さん。
今回、白藤さん、會田さんの掛け合いで曲を解説してから1曲ずつ演奏ということで、初めて耳にする曲でも着目点を味わいながら聴くことが出来て良かった。

西洋音楽は終結部に向かって進行するが、そういう概念とは違って作曲されたという点描のような?《glittering pattern ♯2》に始まり、こちらもヴィブラフォンの表現の多彩さに驚かされる《Camera obscura》。
そして、これはリサイタルをこれから味わう方に申し訳ないので細かく書けないけど「え??こういう表現もあるのか!」と驚かされる《Blumenstrauß 〜花束〜》。度肝を抜かれたなあ・・・。

《ヨイスラ綺譚》ではヴィブラフォンの音色がキラキラと海のように感じられて、目を閉じると旅に出かけたような気分に。
白藤さん、會田さんの会話が面白く会場も温まった《あやかしの余韻》では鮮やかな演奏にうっとり。確かに、ちょっと昼ドラに使われそうな(笑)。
アルゼンチンのタンゴ歌手・俳優だったカルロス・ガルデルの《El Dîa Que Me Quieras 〜思いの届く日〜》は、来年度吹奏楽コンクール課題曲に採用が決まっている咲間貴裕さんによる美しい編曲。
そして最後は、あの!間宮芳生さんが初めて打楽器だけの為に作曲した作品《Music for Vibraphone and Marimba》。こちらも一部マリンバを使ってダイナミックに演奏されて、夢中で聴いて、會田さんの鮮やかな演奏に目を奪われて。

あっという間のリサイタル。
アンコール曲は書いていいのかな。皆さん知る人の多いポップスを白藤淳一さんのアレンジで。
こちらも美しくて、原曲も好きだけどヴィブラフォンでの演奏も新たな魅力があるなあと感じた。

會田さんのニューアルバム「ヴィブラフォンのあるところ」も愛聴しているし、YouTubeでの動画でも演奏をよく聞いているけれど、やはり同じ空間でのライブは最高。
ヴィブラフォンの多彩な魅力を聴覚・視覚両方で味わうことが出来たリサイタルだった。


プログラム
山根明季子 《glittering pattern ♯2》(2017/世界初演)
清水一徹《Camera obscura》(2017/世界初演)
稲森安太己《Blumenstrauß 〜花束〜》
田口和行《ヨイスラ綺譚》(2017/世界初演)
白藤淳一《あやかしの余韻》(2017/世界初演)
Carlos Gardel 作曲(咲間貴裕 編曲)
《El Dîa Que Me Quieras 〜思いの届く日〜》(1935/2015/世界初演)
間宮芳生《Music for Vibraphone and Marimba》(2016/世界初演)

 
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私と、指揮者・畠山渉さんと、會田さんの三人で楽しく話したインタビュー記事です。
未読の方、とっても面白い内容ですので、ぜひ!!

會田瑞樹インタビュー ~ヴィブラフォンのあるところ~
http://www.cheerup777.com/aitamizuki1.html